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小板橋 頼男(外商部) | « Main

書評~『おうちで日本美術館』~何だか、嬉しくなる本(外商部・小板橋)

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おうちで日本美術館  

おうちで日本美術館
田辺 龍太
郵趣サービス社
1,575
(税込価格)

何だか、嬉しくなる!」、「好奇心に栄養をもらった!」そんな言葉がこの本の読後感であった。書店員になって、まもない頃、ある先輩から「新書を読む最大の利点は、新たなる知識が自分に仕入れられること、その事によって脳が刺激され、活性化することだ」と教えてもらったことがある。新書ではないが、この本はまさに“新たなる知識”“脳の刺激”であった。

 
大切な友人から送られてきた一冊の本。タイトルは『おうちで日本美術館』。パラパラと見ていくと、「切手」「絵はがき」・・・? 切手収集の趣味のない自分には遠い世界かもしれないと思いつつ、表紙装画・著者似顔絵は大好きな木下綾乃さん、装丁も紙質も良いし、タイトルも興味深いし・・・・机の上に積んである読みたい本、読まなくてはいけない本を横目に、最初のページから開いていった。
 
読みやすく、親しみやすい文章、何より著者の「切手」、「ミュージアム・グッズ」に対する愛情、その背景にある歴史への見識、とにかく魅力あふれる本。さらに、瀬戸内寂聴さんが記す『源氏物語』、漫画『日出処の天子』、『あさきゆめみし』、宇多田ヒカルさんのビデオクリップ『SAKURAドロップス』、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』、ベアトリクス・ポターの『ピーター・ラビットのおはなし』・・・・等々、たくさんの引用がこの本とこの本の主旨を明確に、身近にしてくれた。
 
「切手」に興味のある特定の読者だけ、なんて遠くから見る必要なんて全くない、たくさんの人に届いて欲しい一冊であった。以前、紹介した翻訳絵本『まってる。』を出版した経営・商学関係の専門出版社・千倉書房同様、この『おうちで日本美術館』を出版した日本郵趣出版に感謝である。もちろん著者の田辺龍太さん、表紙装画の木下綾乃さん、送ってくれた友人にも!

 
この本は、「机の上に広げるのは、切手とミュージアム・グッズたち。難しいことはありません・・・(中略)・・・あなたも美術館を開いてみませんか。」で終る。旅の本や、地図をみて空想することを“脳内旅行”、脚本を読んで頭の中で映像化することをペーパー・ムービーと呼ぶのなら、この本のラストまで、どこまで想像力豊かに楽しめるか、「切手とミュージアム・グッズの旅」を感じてみてはいかがでしょうか?

源氏物語 
源氏物語 巻一 ( 講談社文庫)
瀬戸内 寂聴
講談社
定価:¥ 660

日出処の天子 
日出処の天子 ( 第1 巻) ( 白泉社文庫)
山岸 凉子
白泉社
定価:¥ 590

あさきゆめみし 
あさきゆめみし 1 完全版 (KC デラックス)
大和 和紀
講談社
定価:¥ 1,500

不思議の国のアリス 
不思議の国のアリス ( 岩波少年文庫 (047))
ルイス・キャロル
岩波書店
定価:¥ 672

ピーターラビットのおはなし 
ピーターラビットのおはなし ( ピーターラビットの絵本 1)
ビアトリクス・ポター
福音館書店
定価:¥ 735

まってる。 
まってる。
デヴィッド カリ ,セルジュブロック
千倉書房
定価:¥ 1,575

 

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    小板橋 頼男(コイタバシ ヨリオ)
勤務店舗 外商部 特販G
野性時代・第1回青春文学大賞書店員選考委員
求龍堂主催、第1回「ドラゴン・アート・クラブ」(丸山健二氏トークセッション)参加
好きな本
『バーボン・ストリート』(沢木耕太郎)
『風を待つ少年』(東菜奈)

『もしもお月さまが さくらのようなももいろで』(内田朝陽)
Current』(宮田浩介)
最近の出来事
知人に誘われて、六本木のレストランで食事をした。こんなこと1年に何回あることだろう・・・、などと思いながら、先にレストランに到着。
そのレストランのオーナーは文筆家でもあり、文芸、音楽、映画に明るい方だった。
偶然、横のテーブルで、食事をされている編集者を紹介された。雑誌「サーカス」の編集長。そして、その編集長より同席の作家を紹介された。
和田竜(ワダ・リョウ)氏だった。デビュー作『のぼうの城』は傑作である。直木賞候補、本屋大賞二位。
小板橋「映画化は決まったのですか?」
和田氏「はい、来年公開になると思います」(監督:犬堂一心、樋口真嗣 出演:野村萬斎 佐藤浩市)
人気・実力共に大注目の和田竜氏と映画の話をしながら、“東京の長い夜”が始まった・・・。


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