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アジアへ――
傍観者からの手紙 2
外岡秀俊/著 ISBN:978-4-622-07527-1 (
462207527X
) 出版社:みすず書房 2,730円(税込価格)
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ある程度の定型がありながらも、私的な打ち明け話のような「書簡集」が好きです。 毎月、美しい手紙に本や映画のレビューを届けてくれる外岡秀俊さんの「傍観者からの手紙」(月刊みすず連載)が単行本になり、先日第2弾『アジアへ』が刊行されました。前作『傍観者からの手紙』から4年半ぶり。初めて読んだ時の衝撃とその余韻は4年も続いていたのかと驚きます。 「レビュー」と書いたのは、目次の表題が映画や書籍のタイトルになっているためで、内容はそれらの作品をフィルターとして現在世界で起きている事象を焙りだし、混迷の中で何を思い、見失ってはいけないものを追求する論集としてこの本を読みました。
一瞬にして世界各地にメールを送ることが出来る時代に、時差のあるメディアである雑誌や書籍、個人にむけた手紙で発言をすることは、数日後、数ヵ月後、数年先に相手がどんな思いでこの言葉を受け取るのか、想像しながら書くという意味と重みのある行動なのだと思い知らされました前作は朝日新聞のヨーロッパ総局長として、ロンドンから。近作はロンドン・東京・香港から。世界を見つめるジャーナリスト外岡さんは決して「あの頃はよかった」などとは言いません。失ったものがあるならば、その理由を考え、何をするか、何をしているのかを短い書簡の中に書き留めます。 国や体制を問わず、為政者が言葉を単純化して刷り込み、煽動するような動きが目立ってきました。私たちはまず言葉をもって単純化に抗い、二者択一の選択の強制や、レッテル張りによる少数派の排除に立ち向かうべきでしょう。複雑さや曖昧さに宿る日常性を大切にしながら、言葉が現実から離陸しないよう、注意深く目を凝らす時です(本文より) 同様の主張は多く聞かれます。ただ、それをわずか四行で言い切ったこの手紙の力強さを大切にしたいと考えています。結局は言葉に還るしかないのかな、と近頃感じることが多いので。
先日、異動に伴い引越をしました。再び福岡ビル店で働いています。懐かしいお客様と再び出会うことができました。嬉しい限りです。 東京を発つ数日前、お世話になっている方が今回紹介した本の著者、外岡秀俊さんが学生時代に書いたデビュー作『北帰行』(河出書房新社)を古書で見つけてくださいました。こんな出会いも嬉しいのも本の世界です。 外岡さんの本を読む時はいつも少し緊張します。広く深い知識に裏打ちされた論理や文学的な想像力に挑む気持ちというのでしょうか。それでいて選び抜かれた表現の美しさに安心も感じます。そんな文章をまた探す日々を送ることが出来ればいいな、と思っています。
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傍観者からの手紙―FROM LONDON 2003
‐2005
外岡秀俊/著 みすず書房 2005年8月 2,100
円(税込価格)
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氏 名
:
徳永
圭子
部署名
:
福岡ビル店
趣 味
:
街をぶらぶらしながら、変わった 建物や路を見つけること
心に残る1冊
:
『建築はほほえむ』松山巖著 西田書店
自分を簡単に
:
出張や移動で旅暮らしのような生活が続くと、目が覚めた時「ここはどこだ」と戸惑うのが普通なのでしょうが、私は昔からいつでもどこでも眠れてしまう性分で、夜明けの時刻が土地の東西によって随分と違うこと以外、これといって気になりません。図太いようです。
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