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人形作家若月まり子さんの作品を12回にわたって先生ご自身にご紹介いただきます。
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若月まり子(わかつきまりこ) 人形作家。 1982年 エコール・ド・シモンにて四谷シモンに人形制作を学ぶ。
1993
年 長野県松本市で開催された「信州博覧会」三協精機館にてオートマタ(自動人形)の妖精人形を多用したジオラマ〈森の妖精〉を制作出品。
1997
年 岡山県倉敷市・倉敷チボリ公園のオルゴールハウスに依頼され、オートマタ〈人魚姫〉制作。
1998
年2月 東京・大丸、大丸ミュージアムにて開かれた「妖精の世界展」に90体におよぶ妖精人形で構成したジオラマ〈夏の夜の夢〉と等身大球体関節による桐塑・石塑人形の〈廃墟の庭園の妖精〉の2点の作品を制作出品。
2007
年7月 うつのみや妖精ミュージアム開館記念「若月まり子展」開催。毎年百貨店等で個展を開催。
現在、作品制作のほかに妖精画の制作など多面的に活動を展開中。
若月まり子さんのオフィシャル・ウェブサイト アトリエ・ラ・リュンヌ「クロニクル」
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「
『千と千尋の神隠し』スタジオジブリ絵コンテ全集13」
宮崎駿著
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あの感動のアニメーション映画「千と千尋の神隠し」が生まれ出るときの鼓動さえ感じられる絵コンテ集を見たことがあるでしょうか。ひとコマひとコマに描かれた作者宮崎駿さんのすばらしい表現力とデッサン力に触れるとき、なぜあれほどの映画を完成することができたのかをあらためて納得させられる思いがします。
それは最愛の物語の発想がまるで念写されるように描き出される瞬間の熱気とみずみずしさ、たくさんのスタッフとともに協力制作しなければならないアニメーション映画の宿命を貫くことのための試行錯誤の苦しみのあととそれを打ち破る自信に満ちた決定が満ちあふれています。規模や形態こそまったく違いますが、数々の花の妖精シリーズを長年スタッフとともに手がけてきた私も、どのようにしてスタッフに政策意図を伝え自分の発想をかたちにしていくかという難題に重なる思いがします。
絵コンテの横にはせりふとともに表情やしぐさなどの重要なイメージの説明が短い言葉のような走り書きで書き添えられています。主にその三つの内容から与えられた設定によって、作者が登場人物、神様、妖怪たち、それぞれのキャラクターにどういう意味をもたせようとしているのか、なぜそうしたいのかを興味深く探ることができます。
映画でも漫画でも小説でもないのにもっともリアルに物語をとらえることのできる不思議な表現方法。
それは作者が伝えたいという思いを最も的確にまとめあげた結果なのでしょう。
映画は時間の流れの中で体験するもの。ともすれば絢爛たる画面や感動的なひとつのシーンに圧倒されて、そこにこめられたメッセージを見逃してしまうこともあるのではないでしょうか。そのてんこの絵コンテ集では沸き上がる作者の思いを、ひとコマずつ時間を止めて心ゆくまで体験することができます。
ヒロイン千尋をはじめすべての登場人物の微妙な心理状態やそれにともなう細やかにとらえられた体の動きを追っていくことで、作者がどれほど重要な任務を千尋に与え、作品の中で共に生き見守りどうやって絶体絶命の不条理のなかで最前を尽くし苦難を乗り越えさせていったかに思いをはせることができます。つぎつぎと繰り広げられる情景があるときはとても現実的に、あるときは夢のように人物を越えるほどの力をこめて描かれていることでも、この世界にいとおしむべきものがこんなにあったのだと再認識させられる思いがします。
この物語を通じて私たちは作者がどうしても伝えたかったすべての生命への愛と憤りに満ちた清冽なメッセージに胸を熱くせざるをえないのです。
まるで時が止まり動くことのないように見える人形作品も、じつは流れる時間、長い長い物語を秘めているのです。それがどういう物語なのかをまるで映画のように語ることができたらどんなによいかと私は願い続けています。何万コマ何億コマの物語を一体の人形の瞳で指先で衣裳の動きで語ることができたら……と。
写真の「夏の夜の夢」部分は直径3メートル近い回転するジオラマ作品のなかに群れる小さな妖精の一匹ですが、ここでは私も湯屋の不思議な生きものたちと同じように様々な妖精たちを作ることに熱中しました。
石粉粘土を使ってデッサンもなしに手早くこんな妖精たちを作っていくのは、私にとってスピード感のある絵コンテに近いもっとも楽しい時間です。この作品は現在諏訪湖オルゴール博物館・奏鳴館に展示されています。
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若月まり子ジオラマ作品「夏の夜の夢」部分
1998年
若月まり子さんのオフィシャル・ウェブサイト アトリエ・ラ・リュンヌ「クロニクル」
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人形作家若月まり子さんの作品を12回にわたって先生ご自身にご紹介いただきます。
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