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-本日はお忙しい中、ありがとうございます。よろしくお願い致します。
こちらこそ、よろしくお願いします。
-先程、丸善・日本橋店、店内を歩いていただき、写真撮影もおこないましたが、書店の印象はいかがですか?
すごく見やすいですね。見やすいし、静かにその中に入っていけます。優しい気遣いがあるなって、そう思いました。(本屋さんの中を)すーと通りすぎてしまうことが多いけれど、ここ(日本橋店)は、立ち止まって、ゆっくり本を選びたい、そんな気持ちになりました。
-シーナさんの好きな本を紹介していただけますか?
サンテグジュベリの『星の王子様』。とても好きな本です。
-雑誌は読まれますか?
はい、好きな雑誌がどんどん無くなってきて・・・私、『アンアン』や、『ノンノ』は創刊号から読んでいましたよ。実家にもずっととってありました。
-では、著書『YOU MAY DREAM』について伺います。完成した本をご覧になってどんなお気持ちでしたか。
最初に、私のエッセイ集、本をつくりましょうというお話をもらった時は、驚きでしたね。・・・・でもね、しばらく考えて、「まあ、せっかくだし・・・流れに身を任せてみようかな?」と思い、決めました。
-呑まれましょう、巻かれましょうという感じですか。
そう、そう。まあ、逆らわずに。そういうふうに言ってもらえるのは、その向こうに、後ろに、きっと何かがあると思って。ただ、気をつけたのは、こうなるまで苦労した!とか、涙!みたいな・・・そういう本には絶対したくなかったし・・・ロックにふさわしい、突き抜けた明るさをもった本にしたかったの。本当に、そういう気持ちで生きてきたから。
-書評(丸善・ブックアドバイザー通信)で、この本を「現在進行形のエッセイ集だ」と紹介させていただきました。音楽を愛し、信じて生きてきた女性の物語、そして、その物語はまだまだ続く・・・と。
ありがとうございます。いつも強く風に吹かれたり、巻かれたり、影響受けながら生きていきたいですね。
-シーナさんは北九州市観光大使の任命を受けていらっしゃいますね。
そうです。本当に不思議なんですけど、2009年に観光大使の任命があって、同じ2009年に自分の本が出て・・・すべてに、縁を感じます。
-この本について、身近な人の反応はいかがですか?
まず、いとこから連絡があって・・・いろいろと苦労があった子なの。その彼女から「また頑張るから!」って。「本読んだよ。すごくうれしかった。元気が出た。私もまた頑張るから」って、そういう電話をもらったの。もう、すごくうれしかったですね。彼女がそういう気持ちになれたことのきっかけに、この本があったことが・・・。あと、学校の先生。私、陸上部だったんですけど、先生からお葉書を頂いたりしました。
-この本は、シーナ&ロケッツの音楽ファンだけにとどまらず、働く女性、学生、会社員、若い人、たくさんの方に届けたい一冊です。では、次の質問です。本の中にありました、北原白秋の『この道』。この歌をシーナ&ロケッツが歌うこと、北原白秋の詩を歌うという、その当時のエピソード、きっかけを教えてください。
これはね、NHKで北原白秋の生誕100年記念の特別番組がありまして。鮎川(ロケッツのギター、シーナさんのご主人)が作家の瀬戸内寂聴さんと一緒に柳川を歩いたんです。その映像に、私たち(シーナ&ロケッツ)が演奏して、『この道』を歌って・・・それが、きっかけです。
-初めて『この道』という北原白秋の詩を読んだとき、どうでしたか?
本当に、何か懐かしいやら、すごく心が軽くなる、優しくて。心が動きましたよ。
-その後、レコーディングを?
えぇ。優しいフワフワと飛ぶような詩で本当に感動して・・・それで自分たちのレパートリーに入れるようになりました。あれから結構そういう、『海は広いな』とか、CMで歌ったりしました。日本の童謡、唱歌を。アレンジを加えたり、ファンクな感じで、「せーの」でドンドンドンドンってやったりね。『この道』にしても、みんなが知っている童謡の歌詞にしても、言葉そのものに力があって、強さがあって、かわいくて(笑)・・大好きです。
-では、作詞家、阿久悠さんとのお仕事についてお話くださいますか?
テレビでね、阿久悠先生が書いた詞を、いろんな歌手が歌うという番組があったのね。画面に歌詞がスーパーで出て、それを鮎川が「・・すごいよね。・・・いい。・・・おもしろい!」って言って、それが始まり。で、レコード会社のディレクターに話してみたら、「その発想すごい!ロックに、阿久悠さんの作詞!・・・ああ、全然思ったこともなかった!」なんて言ってくれて、阿久先生とすぐにお会いしました。
-シーナさんは、阿久悠さんの作詞をどんなふうに思っていらっしゃいましたか?
すごく好きですよ。ピンクレディーも大好きだし、阿久先生の書く演歌も好き。すごいですよね。物語を3分間で、映画みたいにすてきな世界を一瞬にしてバッとつくり上げるじゃないですか。すばらしい!大ファンですよ。
-アルバム一枚すべて、阿久悠さんの作詞で完成!本当にすごい。
阿久悠先生は、もう最高。ビクターのスタジオの応接室でお会いして、私たちより先に先生、いらっしゃっていて。それから、ほんとに一ヶ月くらいの間に自宅のファックスに先生の詞がドッときたわけ。八畳の和室にファックスを置いてあるのね、そこに、もうグワーッと、蛇のように(笑)
-後に、そのことを阿久悠さんは彼の著作の中で書かれていますね。そして、「シーナと鮎川誠は、新しい夫婦の形なのかも知れない」とも。
はい、とても光栄です。
-その時にできた曲のひとつ『ロックの好きなベイビー抱いて』(作詞 阿久悠 作曲 鮎川誠)についても、コミックにしたいような、ドラマや映画にしたいような、大きな広がり、可能性を持った歌だと思っている、と阿久悠さんの言葉です。
嬉しいですね。そういうふうに阿久悠先生が見てくれていたと思うと、何かまんざらじゃないなと思ってますます力がわきましたもの。
-北原白秋の『この道』を歌うこと、歌謡曲の世界の作詞家・阿久悠氏とアルバムを作ること、シーナさんも鮎川さんも、分野の境界線なんて越えてしまう熱と、軽やかさをすごく感じます。俳優の松田優作さんとも交流があったとお聞きしましたが?
松田優作氏は、よく下北沢のレディジェーンという酒場に行くじゃないですか。そこで鮎川と私はよく会ったり・・・、役者の原田芳雄さんのところで年末に餅つきがあるんですけど、そこに連れて行ってくれたのも優作さんでした。
彼は音楽もやっていて、私たちのバンドのことも好きで、いつか一緒にやりたい、やりたいって。優作氏の歌を、彼の友人たちが集まって歌うという『松田優作メモリアルライブ』に参加したとき、松田優作・作詞の『夢・誘惑』を私は歌いました。すごく好きな歌です。
-水谷豊さんも一緒でしたね。
そう!水谷豊さん、上手ね、歌が。デュエットすること、嬉しかったですよ。
-忘れられないライブのひとつですね。
『夢・誘惑』は、自分たちのレパートリーにしたいぐらい、そんな気持ちでいます。
-たくさん、お話をしていただきました。最後の質問にいく前にもうひとつだけ。著作の中で、喉の手術をされたとき、担当の先生から「どんな声が欲しい?」と聞かれシーナさんは「硬くて強い声です!」と答えました。これを読んで、私は「あぁ、シーナさんは母親でもあり、鮎川さんの妻でもあり、綺麗で、素敵な女性だけれど・・やっぱり心の底からロッカーなんだと思いました。専業主婦や、丸の内で働く女性だったら、硬くて強い声!という言葉はでませんから・・・。そこで、「もし、シーナさんからロックを、音楽をとったら何が残るか?」質問させてください。
・・・うーん、何もないですね。何もないというか・・・愛が残るかな!(笑顔)大切な人や、家族に対しての・・・愛だけは残したいな。
-・・・愛が残る。
ええ。でもそれもね、ロックを知って、音楽を知ったからこそ愛をより深く感じるようになったの。それも真実。人を好きになること、大切にしたいという気持ち、思いやりも、全部音楽をやりだしてから本当に深くなったというか・・・生きていくことのすばらしさを知ったの。
-音楽が教えてくれた?
ええ。愛がないと、やっぱり生きていけない。でもその大切さをより深くしてくれたのもロックだから。ロックは活力だから(笑顔)。
-はい。真っ直ぐに、正直に答えていただいて、ありがとうございます。では最後に今後の予定をお話してください。
今、シーナ&ロケッツ、曲づくりをやっていて、レコーディングにもうすぐ入る予定です。アルバムは年内にだしますよ。ライブハウスや、全国のイベント会場で、また夏のツアーもありますから。告知や、バンドのホームページもチェックしてくださいね。それから、この本『YOU MAY DREAM』もたくさんの人に届いて、読んでいただければ嬉しいです。
-お忙しい中、丸善・日本橋店に来ていただき、感謝しております。今日は、本当にありがとうございました。
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