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英国カーズ社 フォトフレーム
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今回ご紹介するのは英国カーズ(Carrs)社の銀のフォトフレーム。
銀製品というと手入れを怠ると大気中の硫黄化合物と反応して黒く曇って(硫化銀を生成)しまうので敬遠される方も多いかもしれない。ヨーロッパでは硫黄化合物で作られた毒の入った食事に銀が触れると黒変するので、毒殺を防ぐために銀食器が使われたというような話もありわざわざ手入れの手間な銀を使ったのには重要な意味があったのである。
英国の貴族に仕えるバトラー(執事)はそれを磨くのが仕事であった。バトラーは使用人の中でも唯一個室を与えられ銀食器類の管理をしていた。具体的なイメージとしては、カズオ・イシグロの『日の名残り』の小説を読まれた、もしくは映画でご覧になった方もいらっしゃるだろうが、アンソニー・ホプキンス扮するスティーブンスが非常に印象に残っている。
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フレーム内サイズ15×10cm 31,500円(税込) 18×13cm 37,800円(税込)
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英国の銀製品の歴史は古く、正真正銘の銀であることを示すために刻印(Hallmark)が法律(Hallmarking law, Hallmarking act)によって義務付けられていた。この刻印を見ることで製造者が誰で、何年に作られたものか一目瞭然なのである。この制度は1327年以来現在でも行われており、現在、英国には試金鑑定所(Assay office)が現在は4ヶ所あり、貴金属(金、銀、プラチナ)製品として販売する場合試金鑑定書の鑑定と刻印が義務付けられている。製造者が試金鑑定所に持ち込んで刻印してもらうのだ。ちなみに国の機関が貴金属の鑑定(検定)を行っているのはイギリスと日本だけである。日本は任意で造幣局が行っている。
もちろん、英国カーズ社の製品も例に漏れず、この刻印が穿たれている。
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左から、製造者マーク(Maker’s Mark)、純度マーク(Metal and Fineness Mark)、試金鑑定所マーク(Assay office mark)。以上が義務的な刻印である。製造業者がRon Carrsであり、楕円の枠の中の「925」は925‰の銀を含み、バラ(York rose)はシェフィールドの試金鑑定所で鑑定されたことを示す。
さらに右の方にTraditional fineness mark(ライオンのマーク) とデート・マーク(Date mark)が刻印されているが、これはオプションである。1999年より前はこのライオン(左向きに歩いている、Lion passant)だけでスターリング・シルバー(純度925‰以上の銀)であることを表していたが、それ以降は純度マークによって金、銀、プラチナの区別と純度を表すようになった(銀は柔らかいので細工がしやすい、強度を保つ、また、硫化を防ぐように銅を混ぜてある)。デート・マークは上の写真は小文字の”h”であり、2007年に鑑定されたことを表している。
刻印のシステムについてはいろいろ本も出版されているし、英国試金鑑定所のパンフレットが非常に簡潔に説明してあるのでご興味の向きは入手されたい。
特筆すべきは、カーズ社の純銀フォトフレームは、カーズ社が開発した「ラスター・シルバー」で作られており(どんな金属を混ぜてあるかは企業秘密のようである)、スターリング・シルバーでありながら、ラッカーなどで塗装をしているわけではないのに、黒ずみ(硫化)が抑えられ手入れの手間が激減していることである。簡単に表面をやわらかい布でぬぐうだけで銀独特の輝きが失われることがない。
まさに日本橋店イチオシの大人のための逸品である。
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