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丸善ほど作家、学者、文化人に愛された書店はありません。ここでは丸善が登場する小説やエッセイなどを紹介し、いかに丸善が当時の人々に影響を与えたかをさぐります。


梶井基次郎(1901-1932):小説家。
暗い不安の時代に生きる青年の倦怠を鋭い感受性と高い知性によって見つめた散文詩風の作品が現在でも人気を集める。


芥川龍之介(1892-1927):小説家。
『鼻』『羅生門』『地獄変』などの作品で知られ、短編小説に傑作が多い。死後、業績をたたえ「芥川賞」が設けられた。


野上弥生子(1885-1985):小説家。
漱石の薦めで文学を志す。『迷路』『秀吉と利休』など本格小説の秀作を残した。


夏目漱石(1867-1916):小説家。
『坊っちゃん』『我が輩は猫である』の著書で知られる明治時代の文豪。芥川龍之介、内田百●など弟子が多く、門下生が自由に集まれる木曜会を作った。 ●=門構え(門)の中に月。読みは「うちだひゃっけん」



田山花袋(1871-1930):小説家。西洋の自由主義の影響を受け、『蒲団』『田舎教師』などを発表。日本文学に私小説的伝統を残した。

石川啄木(1886-1912):詩人・小説家。
貧困・病苦と闘いながら作歌を続け、歌集『一握の砂』などを刊行した。

寺田寅彦(1878-1935):物理学者・随筆家。高校時代に漱石と出会い、文学に目覚める。科学者としての鋭い観察眼と豊かな人間性による随筆に定評がある。
明治40年(1907)、丸善は英国デラルー社の総代理店となり、デラルー社が誇る万年筆の名品「オノト万年筆」の輸入販売を始めました。オノト万年筆は書きやすさ、インクの出具合のよさに定評があり、夏目漱石、北原白秋ら明治・大正を代表する文豪たちに愛用されました。漱石の随筆『余と万年筆』にもオノト万年筆が登場、そのよさに触れています。
※写真左上からオノト、ウォーターマン、ペリカン

丸善の原稿用紙は、使いやすさを考えた目にやさしいセピア色の罫線、万年筆の書き味を考慮した紙質で、販売当時から多くの方に愛されてきました。特に明治から大正にかけて多くの文人に好まれ、あの宮沢賢治も『銀河鉄道の夜』にこの原稿用紙を選んでいます。



